法律と生活・各知識の構成要件
法律と生活・各知識の構成要件
整理日:2026年5月31日 ---
一、民事法律行為の有効要件
- 行為者が相応の民事行為能力を有すること
- 意思表示が真実であること
- 法律、行政法規の強行規定に違反しないこと
- 公序良俗に反しないこと ## 二、契約成立要件
- 当事者双方の意思表示の合致(申込+承諾)
- 当事者が相応の民事行為能力を有すること
- 契約内容が具体的かつ確定していること
- 意思表示が真実であること
- 形式:口頭/書面/その他(法律で書面と定められている場合は書面必須) ## 三、契約違約責任の構成要件
- 有効な契約が存在すること
- 違約行為があること(不履行/不完全履行/遅延履行)
- 免責事由がないこと(不可抗力等) ## 四、不法行為責任の構成要件(一般)
- 不法行為があること(作為または不作為)
- 損害の事実があること(人身/財産の損失)
- 不法行為と損害の間に因果関係があること
- 行為者に過失があること(故意または過失) ⚠️ 特殊な不法行為(例:飼育動物による加害、高所からの投げ落とし)には無過失責任または過失推定が適用され、被害者が過失を証明する必要はない ## 五、知的財産権侵害の要件 ### 著作権侵害
- 許諾なし+他人の作品を使用+合理的使用/法定許諾に該当しない ### 特許権侵害
- 許諾なし+生産経営目的+他人の特許を実施(製造/使用/販売/輸入) ### 商標権侵害
- 許諾なし+同一または類似の商品に同一または類似の商標を使用+混同を生じやすい ## 六、人身権侵害の要件 ### 生命権/身体権/健康権
- 人身傷害/障害/死亡を生じさせること ### 氏名権
- 他人の氏名を干渉、盗用、假冒すること ### 肖像権
- 同意なし+他人の肖像を作成/使用/公開すること ### 名誉権
- 侮辱、誹謗等方法+社会的評価の低下をもたらすこと ### プライバシー権
- 他人の私密情報を探知、侵害、漏洩、公開すること ### 個人情報権
- 個人情報を違法に収集/使用/加工/伝送すること ## 七、結婚の要件 ### 実質的要件
- 男女双方が完全に自発的であること
- 法定婚齢に達していること(男22歳/女20歳)
- 直系血族または3親等以内の傍系血族でないこと
- 重婚でないこと ### 形式的要件
- 男女双方が自ら婚姻登記機関で登記すること ## 八、相続の要件 ### 法定相続
- 被相続人の死亡+遺言/死因贈与契約がない+相続人が法定順位に属すること ### 遺言相続
- 遺言者が完全な民事行為能力を有する+遺言の形式が合法+意思表示が真実 ### 死因贈与
- 遺言により法定相続人以外の者を指定+形式が合法 法定相続順位:第一順位(配偶者、子、父母)> 第二順位(兄弟姉妹、祖父母、外祖父母) ## 九、労働者の権利と労働契約の要件 ### 労働契約の必須記載事項
- 使用者の名称/住所+労働者の氏名/住所
- 労働契約の期間
- 業務内容および勤務地
- 労働時間および休憩・休暇
- 労働報酬
- 社会保険
- 労働保護/労働条件/職業危険防止 ### 労働者の権利保護要件
- 労働関係が存在すること(事実上の労働関係も含む)
- 使用者に権利侵害行為があること(賃金不払い/違法解雇/社会保険未加入等)
- 仲裁時効内であること(労働争議は仲裁を経てから訴訟) ## 十、紛争解決方法の比較 ### 調停
- 双方の自発+第三者の主催
- 合意に強制執行力はない(裁判所確認のものを除く) ### 仲裁
- 双方が仲裁合意を締結+仲裁委員会が受理
- 一審終局、強制執行力あり ### 訴訟
- 原告と事件に利害関係がある+明確な被告あり+裁判所の管轄に属する
- 判決に強制執行力あり --- ## 解答のコツ
- 権利侵害の問題は「行為+損害+因果+過失」
- 契約の問題は「有効+違約」
- 知的財産権の問題は「許諾なし+具体的行為」
- 「権利侵害か」という主観問題は、各要件を材料に照らして分析すればよい