クリエイター・プロファイル・DECO*27:ポップなメロディをVOCALOIDに溶接した「商業系」の旗手
VOCALOIDクリエイター・プロファイルDECO*27VOCALOIDを芸術にしたプロデューサーがいるなら、DECO*27はそれをポップスそのものにしてみせた。
陰鬱な空気が当たり前だった初期のVOCALOIDシーンで、DECO*27は「二次元の歌声でもラジオ級のポップスは書ける」と真っ先に証明した一人だ。2008年の投稿から今に至るまで、彼はほとんど一人の力で「キャッチー(耳に残る)」をこの仕事における褒め言葉に変えてしまった。
基本プロフィール
| 項目 | 情報 |
|---|---|
| 本名 | 寺山幸助(1986年12月16日、福岡生まれ) |
| デビュー | 2008年10月8日、『僕みたいな君 君みたいな僕』を投稿 |
| デビュー時の成績 | 初投稿で週間ランキング4位、後に殿堂入り(10万再生)[^1] |
| メイン音源 | 初音ミク(複数バージョンを含む) |
| レーベル | 自主レーベル OTOIRO |
一か月に一曲の「ポップ製造マシン」
デビュー後、DECO27は*およそ1~2か月に1曲**という投稿ペースを保ち、『愛言葉』『心壊サミット』『二息歩行』『罪と罰』などが相次いで100万再生を突破、「伝説」入りを果たした。ひらめき頼みの世界でこのペースはほとんど工業レベルだが、支えているのは確かな作曲力だ。13歳で父の影響からギターを始め、中学2年で作曲を独学。大学時代にlivetuneの『Packaged』に打ちのめされてDTMへ転向した。音楽を専門に学んだわけではなく、あるのは徹底した反復練習だけだった。
スタイルの座標:甘い表面の下の鋭さ
DECO27の曲には決まった処方箋がある。*長調のキャッチーなメロディ+情報密度の高い歌詞+ほんの少しの居心地の悪さ*。『ゴーストルール』(Ghost Rule, 2014)はこの美学の頂点だ。サビは砂糖のように甘いのに、歌詞が書いているのは「嘘、時効、奪うことと奪われること」。中国のファン界隈ではこんな言葉が広まっている。DECO27の曲は、笑いながら聴き終えたころにはすっかり参ってしまう、と。
ニコニコから世界へ:進化し続ける量産モンスター
- 2014年、『ゴーストルール』が現象と呼べるヒットとなり、同名アルバム『GHOST』は自身5枚目のアルバムに
- 2018年、『愛言葉Ⅲ』を発表。確認時点で公式YouTubeの再生回数は1700万回を超える
- 2024年11月27日、9枚目のアルバム『TRANSFORM』をリリース
- 2026年3月31日、LIVE ALBUM『デコミク LIVE starring 初音ミク『Hello』』をリリース——収録曲は『モザイクロール』から『ヴァンパイア』まで十余年にわたる[^2]
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DECO*27について一つだけ覚えるなら、この言葉を覚えておけばいい。||彼は、ポップスらしさと作家性は同じコインの裏表になり得ると証明した||。